お肌は大きく分けると二つの層からできています。
■表皮…角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層からできています。
■真皮…コラーゲンとエラスチンからできています。肌の“ハリ”は真皮のおかげです。
そして、表皮の4層は次の働きをしています。
■基底層…皮膚を作る表皮でも最下層にあって、基底細胞を生み肌を構成する。
■有棘層…ランゲルハンス細胞を含んで、外部から通り抜けようとする物質情報をリンパ球に伝える。
■顆粒層…角質化する前の準備層。細胞内部の脂質を放出し角質の細胞間脂質を形成します。
■角質層…体全体を守る角質細胞で、ケラチンというたんぱく質からできています。
角質層は0.05mmとラップほどの厚みしかありません。
これを形成しているのが「角質細胞」で細胞には「天然保湿因子(NMF)」と呼ばれる尿素やアミノ酸が含まれています。
このNMFが水分を保持する働きをしています。
また細胞の間には「細胞間脂質」があり、細胞同士を結合させて水分を蓄えています。そして、この水分を蒸散にしないように皮脂膜が角質層を覆っています。
【皮脂膜】
…汗や皮脂が混じった膜で、水分の蒸発を防ぎます。
そして、弱酸性のphによって細菌やウィルスの繁殖を防いでいます。
【細胞間脂質】
…角質細胞を結びつけて水分を保持する。
加齢と共に減少し水分が蒸発しやすくなります。アトピーの場合、体質的に少なくて乾燥しがちに。
【天然保湿因子(NMF)】
…尿素やアミノ酸などの水溶性成分のことです。
水分を保持して肌の潤いを保ち、捕まえた水分を離さない特性を持っています。
元は硬い角質も水分を含むことでは柔らかさを保ち、手触りもすべすべしています。この水分が少ないとざらざらした感触になってしまいます。
表面には皮脂や汗が分泌されていて、弱酸性なので細菌やウィルスの繁殖を抑えています。そして、角質層に蓄えた水分の蒸散を防ぐ働きもあります。
乾燥肌は水分を取り込んでもすぐに蒸発してしまい角質層の改善が必要です。
お肌の“ハリ”は真皮層にある弾性線維とコラーゲンのおかげです。
エラスチンやコラーゲン、弾性線維が絡み合っていて、その間にヒアルロン酸などで埋められています。強い組織でハリや弾力を保っています。
コラーゲンは丈夫な線維で、これがなくなると肌がゴム状に伸縮し過剰に柔らかくなってしまい、逆に多くなると硬くなってしまいます。また、弾性線維が失われると、皮膚がたるみシワになってきます。
特に気をつけなくてはならないのは、紫外線(UV-A)によって弾性線維が短く切断されて、ハリが失われてしまうことです。切断された弾性線維は、細かくなったゴムのようになり、加齢とともに戻りにくくなってしまいます。
日焼け以上に気をつけるべき点です。