



紫外線対策として用いられる成分には、
・金属酸化物で反射させる方法
・紫外線を熱エネルギーなどに変える成分によって吸収させる方法
・抗酸化作用のある成分によって、活性酸素の生成を抑制する方法・・・があります。
■紫外線対策として一般的に用いられている成分の種類
種類 | 反射材 | 吸収剤 | 抗酸化剤 |
成分 | 酸化チタン、酸化亜鉛など | オキシベンゾン、シラソーマなど | ビタミンC、E、コエンザイムQ10、アスタキサンチンなど |
効果 | 鏡のように金属を用いて紫外線を反射させ、肌に紫外線が届かないようにします。 | 紫外線を熱エネルギーに変える事で、紫外線を吸収し肌を防御します。 | 紫外線による肌の酸化作用を肩代わりして紫外線から防御します。 |
影響 | 活性酸素が生成されるため、活性酸素を作り肌の老化が進みます。また毛穴をふさぐため皮膚呼吸が阻害されます。 | 熱エネルギーに変換するため、肌に直接触れるとメラニンの生成を促したり、励起した分子がかゆみ等の原因になる。 | 紫外線吸収の働きよりも抗酸化の働きが高いため、右の成分の補助として用いるのが一般的 |



大まかに言えば表皮を鏡で覆っているような感じです。
金属酸化物を表皮上にパウダー状に塗布することで、物理的に紫外線を反射・散乱させて紫外線の影響を防ぎます。
代表的な成分として、酸化チタンがあります。これは、結晶の構造によってアナターゼ構造とルチル構造の二つがあります。
アナターゼ構造の酸化チタンは、活性酸素や酸素ラジカルといった老化を促す成分が作られる時の触媒となります。抗菌作用のある製品(タイルや床、便器など)はこのアナターゼ構造の酸化チタンを活用したものです。
化粧品に用いられる酸化チタンはルチル構造のものですが、製造過程での精製が不十分ですと、アナターゼ構造の酸化チタンが混合してしまうために活性酸素を作ってしまうというケースもあります。特に日焼け止めの成分において、精製不十分の酸化チタンが用いられると、肌への負担は非常に重くなります。また、酸化チタンそのものが活性酸素を作ったり、毛穴に入り皮膚呼吸を阻害し、肌の弱い方では刺激となるためこの成分を使用するのは控えるべきと言われています。



ベンゼン核を持つ有機物で、紫外線を熱エネルギーに変換することで紫外線を吸収し肌への紫外線の影響を防ぎます。紫外線吸収剤は紫外線を吸収し熱エネルギーにして放出するを繰り返して紫外線を吸収する成分です。
この吸収剤には紫外線A波を吸収する4ターシャリーブチン4メトキジベンゾイルメタン、紫外線B波を吸収するパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシンなどがあります。
これらの成分はいずれも、次のような化学的な働きによって紫外線を吸収します。
下図のように紫外線の吸収→ベンゼン核内にある分子活動の活発化(励起と言います)→熱エネルギーの放出を繰り返していきます。
この分子の活動(励起した分子)は非常に活発なので、分解して肌に触れると、かゆみや肌荒れを引き起こします。日焼け止めをつけて、かゆくなるのはこの励起した分子が原因です。
分子が発する熱が、水分の蒸散によって下がりますが、日焼け止めを使って肌がごわごわしてしまうのは、この紫外線吸収剤による熱で、肌の水分が蒸発してしまい、乾燥してしまうためです。
紫外線吸収剤が肌によくないと言われるのは、このような励起した分子が、直接肌に触れる事による肌荒れや、熱放出に伴う水分の蒸散による乾燥が最大の理由かもしれません。
このため、Give&Giveの日焼け止めUV A&B+Cは、シルクタンパクで紫外線吸収剤をコーティングし、励起した紫外線吸収剤が直接肌に触れないようにして、かゆみがでないような構造にしています。
また、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を美容液と同じくらいに入れることで、熱による肌の乾燥を防いでいます。(付けた時のしっとり感は、この保湿成分によるものです)



紫外線を受けた場合、酸化反応が発生し、人体に不必要な活性酸素を生成します。
上述の紫外線吸収剤や紫外線反射剤は、この余分な酸化反応を抑える目的もあります。また、抗酸化作用のある成分(ビタミンCやE、アスタキサンチン、コエンザイムQ10など)によって、活性酸素を抑えて、メラニンの生成やシワを防止すると言われています。紫外線を肩代わりすると言う表現が適切かもしれませんね。
Give&Giveの日焼け止めUV A&B+Cには、抗酸化成分としてアスタキサンチンを配合しています。
